三次市にある「元三・小由女美術館」では、年数回特別展が開催され、好評である。
先般は、版画家「棟方志向展」、今回は「円空仏展」をとりあげられた。
これ迄、仏師「円空」については、あまり知られておらず、関心がなかった。
第一展示室から第二展示室まで、如来、菩薩、観音、仁王、天神に至るまで、大小の神仏が、見事に展示。
中でも、尾張旭市の文化財、「木造聖観世音菩薩立像」は、台座のある、高さ2mもある立派なもの。
そうかと思えば、自宅の戸棚から見つかったという、4~5cm程の小さな神仏もある。
説明書きでは、美濃国に生まれ、64才で亡くなるまでに、確認されている神仏は5400余体に及ぶと。
何故ここまで、神仏を掘り続けたのか。
一説によると、洪水で母親をなくしたことが、円空の出家の契機になったようだ。
円空が詠んだ歌に、
“予母の命に代わる袈裟なれや、法の形は万代へん”
がある。
母親の死が尋常ではなかったことが、出家の契機になったと伺えられる。
出生した美濃国を中心に、中部地方に多くが点在、全国で発掘されている。
広島県には、1体も発見されていない。
ひたすら、神仏の彫刻と向き合い、仏道の普及に努めたようだ。
全身全霊を、神仏に捧げた姿が窺える。
今日、神仏の信仰が薄らいでいるだけに、示唆に富む特別展示だった。
心に、ポツンと残った!




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