上下の「翁座」と「平和の集い

教育

隣町上下のレコード店の「野田明子さん」が6月に急逝された。

思いがけない訃報に一様に驚き、日々寂しさがつのって来る。

明子さんは、幼少ころ、父親の出征を見送り、帰らぬ人となったことが、強く心に残る。

それ以来、戦争と平和について、人一倍考えられるようになった。

自宅の納屋を改造し、平和資料館から、「千羽鶴」1万羽譲り受け、「折り鶴館」として公開、併せて「平和の集い」を開催されて来られた。

今回、そうした活動された母の志を継いだ娘さんが企画。

有志の呼び掛けもあり、地元の由緒ある「翁座」で、母明子さんを偲び、「平和の集い“ピカドン”」を開催された。

私も、ここ3年参加させてもらい、夕刻キャンドルに写し出された、“平和への願い”がアリアリと浮かんでくる。

今回も、昨年同様に、丸木夫妻による原爆絵本「ピカドン」の投影と朗読。

上下出身のメゾソプラノ歌手「福永真弓」さんによる「命」「リメンバー」。

戦国デュオ「阿修羅」、小谷ちず子&カンパニーによる「ダンス」。

豪華キャストによる「平和への集い」だった。

会場の「翁座」は、大正時代の芝居・映画など上演された、今に残る県下唯一の劇場。

明子さんは、来年は“翁座をお借りしようか、と”話しておられた。

舞台に飾られた「明子さん」の笑顔の遺影を拝すと、まるでそこで話し掛けて下さるような面持ち。

誰にでも優しく話し掛けて、活動を心から褒めて下さる人だった。

明子さんが残された“平和の集い”は、永久に皆の心に残るに違いない。

人から人へと引き継がれていく!

いや、つないで行かなくては!

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